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誕生(3) 分離と愛着


Q:生まれて1カ月の赤ちゃんがいます。今まで実家にいましたが、そろそろお家に帰ろうと思っています。赤ちゃんが心地よく過ごせるように、お部屋を準備する時に注意する事があったら教えて下さい。



A:生まれてすぐの環境はとても大切で、出来れば赤ちゃんが生活をするための4つの空間があるとよいと言われています。 日本の住宅事情を考えた時、生まれたばかりの新生児に個室の空間を作ることは難しいかもしれません。 けれども、カーテンで区切るなどの工夫をして「寝る場所・食べる場所・母親が世話をする場所・運動の場所」の 4つの空間を作ると、『胎内記憶=胎内にいる間のできごとに関連した特別な記憶=』をよりどころとして新しい環境に 適応しようとしている赤ちゃんにとって、秩序が保たれ、大きな安心感のもとで成長することができるといえます。



◆新生児が基本的に必要とすること
 新生児には完璧に作動するすばらしい自己調整機能があり、人間としての潜在能力をすべて調和させて発達させたいという強い欲求もあることを、私たちは忘れてはなりません。・・・
 新生児の環境を整える上で、私たちがとくに配慮すべき子どもの欲求が何であるかがはっきりしてきます。新生児が誕生後すぐに示す基本的な欲求は、少なくとも5つあります。

1.母親に直接触れること

  「胎内記憶」にあることを再発見することや、母親との間に、お互いが他の誰よりも大事であるというきずなを確立すること、母乳を受けるなど。また、将来人々との間で交わすコミュニケーションの原型を母親との間で築き上げることができます。

2.生理的リズムを尊重すること

  子どもが本当におなかの空いているときに乳が与えられ、本当に必要な時に眠ることが出来るようにしなければなりません。・・・自然な睡眠が妨害されると、子どもは家庭で拒否的になったり、両親との関係が難しくなったりしがちです。

3.何かがなされるときの秩序

  どこで子どもが食事をするのか、どこでおむつを交換したり、どこで何をするのかなどを決めておくことが大切です。一日に何回も繰り返される活動のなかで、世話をする特定の人との関係が育まれ、環境に親しんでいくことになります。

4.視界がさえぎられずに、充分に動くことのできる空間

  一般に新生児のために用意されるベッドは、小さくて、視界をさえぎるような柵などで囲われており、子どもの発達にとってあまり適切であるとはいえません。新生児は非常に注意深く、集中する能力を持っていますから、ベッドの柵などに邪魔されず、室内のさまざまなものを注視できることが必要なのです。

5.すべての感覚を使って、新しい環境を探究したいという欲求

  幼い子どもたちは大きな脳を持っていて、人間の声を聞く事や音楽を聴くことも大好きです。花や木、動いているものやその他環境の中にあるさまざまなものを見ることも、子どもにとって大きな喜びなのです。目の前に広がるのは、何もない真っ白な天井だけで、光も充分ではなく、ベッドの柵で視界も妨げられているとしたら、子どもの興味や新しいことを知りたいという願望を満たすものは何もないということになります。
    
             「いのちのひみつ」シルバーナQ.モンタナ-ロ著

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